尿道炎全般


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尿道炎は淋菌や非淋菌のクラミジアや膣トリコモナスや一般細菌などによって引起こされますが、日常の生活の中で意外と多く出会う機会のある症状ですので、全般的ですがもう少し説明しておきます。特に膀胱炎を繰返してしまっている方は知っておいた方がよろしいかと思います。
正常な男性の尿道に常に存在する菌(フローラという)は、男性の尿道では外尿道口から3〜4センチに存在しますが、尿路感染症の原因になるような病原菌は含まれていません。
外尿道口から2センチまでのところには、主に表皮ブドウ球菌やグラム陽性球菌が存在し、大腸菌などは15%前後になっています。この程度の病原菌の存在は尿道炎を引起こす心配はありません。3〜4センチ以上奥にいきますと僅かな細菌しか存在しません。
女性の場合は尿道が短く、直線的なこと。また、尿道、膣、肛門が接近していることから、そこに存在する細菌による尿路感染症、特に膀胱炎が起こりやすくなっています。
膀胱炎に罹ったことのない成人女性においても、尿道の中心部で80%の細菌が存在しています。尿道の奥、膀胱に近い方でも50%の人が細菌を持っています。普通このような尿道の奥の部分では非病原菌が存在するのですが、10〜20%の人に大腸菌やグラム陰性腸内細菌がみられます。この菌を調べてみるとほとんどが会陰部の細菌と一致しています。
膀胱炎を繰返す女性の80%近くは尿道の膀胱側1センチに細菌がみられ、その数も正常女性の2倍になっています。
しかも、病原菌となる細菌の割合が半分以上の状態です。
膀胱炎の再発はどうもこの尿道フローラ(尿道に常に存在する細菌)との関係が深いものと思われます。
女性によく起きる急性膀胱炎は、性病ではありません。ただし、解剖学的構造の違いから尿道・膣・外陰部のフローラの関係から、性行為によって細菌が膀胱内に入り込みやすくなっているわけです。急性膀胱炎のことを「ハネムーン膀胱炎」などと呼ぶのもそのためです。
急性膀胱炎の症状は性行為後36時間から48時間前後に生じます。24時間以内に起きそうなものですが、忘れた時に起きるのも特長です。
抗生物質の服用で10日程度で完治します。ただし、治療が遅れることで前立腺炎、精巣上体炎、子宮内膜炎などを引起こすことがありますので、早期治療が大切です。
近時、性文化の多様化の中で、大腸アメーバー、ランブル鞭毛虫、赤痢アメーバーなどによる尿道炎も見られるようになりました。

ご注意! ここでの説明は一般的知識の範囲になっています。典型的な症例や治療法の説明にすぎません。内容は充分チェックしていますが、くれぐれも参考情報にとどめてください。素人判断・素人療法は絶対に避けることをお勧めします。とくに、現実に症状などを自覚した時は、専門医の診断を受けられることを、強くお勧めします。
お願い! 解説内容については確認作業を充分注意して行っておりますが、時間経過による間違いや言い回しの不手際など、お気づきになられた方はぜひご一報いただけると助かります。


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